遺言書は相続で100%優先ではない

遺言書の作成をする際に心に留めておいて欲しい事は、遺言書が100%の効力を発揮する訳ではないのだという事実です。
もちろん、自分の築き上げてきた財産ですから誰に何を渡すか自分の思い通りにしたいでしょう。
被相続人が遺言書を作成すればそれは民法による相続より優先されて然るべきです。
しかし残念ですが好き勝手に作成した遺言書になると100%は認められない場合が多いのです。
例えば、愛人には財産をあげるけど妻には何もあげない、なんて勝手に決めて遺言書を作ったとしても認められてしまったら妻の立場としてたまったものではないですね。
そんな不公平極まりない事態とならないために相続人には最低限の遺産を相続できる権利として遺留分が認められています。
仮に遺言書によって自分の遺留分が侵害されたとしても、遺留分の減殺請求をして取り返すことができます。
遺言書は原則として相続において優先されるけれど、遺留分を侵害するような遺言書の内容は無効となります。
相続人の権利もきちんと認められているのです。

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