遺言書は相続や心情の変化で難しくなります

遺言書の書き方は民法に定められていますが、プレゼンセミナーに通って、法律に沿って書けば遺言者の真意に沿った内容の遺言書が書けるとは限りません。今回は遺言書の作成が難しいのか理由を紹介したいと思います。

・遺言書の作成が難しい理由
遺言は作成した段階で効力が生じる訳ではなく、あくまでも死亡後に効力が生じます。しかし、人はいつ亡くなるのか決まっておらず、遺言書を作成してから何十年も経過した後に亡くなることも珍しくありません。
この間に遺言書の内容を見直すようなことをしていなければ、遺言者の心情が変化して不都合が生じてしまったり、相続する財産の内容や財産の評価額が変化して事情が変わってしまうので、頻回な見直しをしなければ完璧な遺言書を作成することは出来ません。

・気持ちの整理も必要です
遺言書を作成するには遺言者が気持ちの整理をしておくことも大切です。特に家族関係がこじれているような場合に、財産の円満な相続だけではなく関係の改善を願って遺言書を作成することも珍しくありませんが、遺言書を残したからといって家族関係が改善するようなことはありません。その為、家族関係の修復を願うならば遺言に記すよりも、関係改善に向けての気持ちの整理を行う方が良いでしょう。

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